Opera は、AI がユーザー操作を代行できる機能を備えた次世代ブラウザ「Neon(ネオン)」を月額19.90ドルで提供開始した。従来のブラウザを拡張したというより、AI エージェントを前面に出した新たなブラウズ体験を目指す。
機能と特徴
Neon は単なるウェブ閲覧ツールではなく、AI がバックグラウンドで複数の操作を自律的に実行可能とする。たとえば、複数サイトを横断してデータを取得・比較したり、フォーム入力やページ遷移を自動で処理したりできるという。
「Cards」機能で再利用可能なプロンプトをテンプレート化でき、ユーザーは操作を簡略化できる。AI の代行処理は随時停止や調整が可能とされ、ユーザーの制御性も保たれる仕様が強調されている。
提供形態
Neon はまず開発者やパワーユーザー向けに早期アクセスで展開され、利用には招待または待機リスト登録が必要。料金は月額課金制で、プロ仕様の AI ブラウザとして位置づけられている。
Opera はこれにより、Google、Microsoft、Arc(The Browser Company)などが進める「AI ブラウザ競争」に名乗りを上げた形だ。
利用上の懸念
Neon のようなエージェント型 AI ブラウザは、ユーザー操作の省力化という面で魅力的だ。ただし、操作代行機能はログイン情報の扱いや認証フローとの整合性、セキュリティ面での懸念も抱える。
AI が自律的に動く性質上、誤操作や権限外操作をどの程度制限できるかが重要になる。さらに、ブラウザ内部でコード実行する機能という点は、拡張性とプラグインとの互換性という観点でも議論を呼びそうだ。