Intel、次世代モバイルCPU「Panther Lake」を予告 18Aプロセス採用で性能と効率を両立へ

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Intelは、次世代モバイルプロセッサ「Panther Lake(パンザーレイク)」の発表を2025年10月に予定している。18Aプロセス技術を採用する初のモバイルCPUとして、性能・電力効率・AI処理能力のすべてを刷新し、Lunar Lakeの後継としてモバイル市場での存在感を再び高める狙いだ。

次世代モバイルアーキテクチャ「Panther Lake」

Panther Lakeは、Intelが進めるプロセス再構築の中心的な製品となる。18Aプロセスでは新型トランジスタ「RibbonFET」と電源供給技術「PowerVia」を採用し、電力効率を改善しながらクロック性能を高める構成となっている。

CPUは新設計のPコア「Cougar Cove」とEコア「Darkmont」を搭載。ハイブリッド設計の最適化によって、マルチスレッド性能の向上と消費電力削減の両立を図る。Intelは本製品を通じて、モバイル分野でのリーダーシップ回復を狙っている。

改良されたハイブリッド設計とiGPU強化

Panther Lakeでは、Lunar Lake世代で培った低消費電力設計をさらに発展させ、CPUとGPUの統合効率を強化している。上位モデルでは新世代のXe3 GPUを搭載し、グラフィック性能とAIタスク処理能力が大幅に向上する見込みだ。

製品ラインナップは最大12モデルで構成される可能性があり、軽量ノート向けのUシリーズから高性能モバイル向けのHシリーズまで幅広く展開されるとみられる。特にノートPC分野では、18Aプロセスによる発熱と消費電力の低減が大きな差別化要素となる。

18Aプロセスの鍵と今後の展望

Intel 18Aプロセスは、次世代CPU製造における最重要技術として注目されている。高密度化・省電力化・AI処理最適化を同時に実現できる設計で、同社の製造体制を立て直す試金石ともいえる。

ただし、歩留まりや量産時期には依然として不確実性が残る。2025年後半の発表とともに量産が始まる見込みだが、市場投入は2026年初頭にずれ込む可能性も指摘されている。Panther Lakeの成功は、Intelが再び“製造技術の主導権”を取り戻せるかどうかを占う重要な一歩となりそうだ。

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